第1話「ひとりごと」

 僕より平凡な人っていんのかな。
 まあ、そこらへんはあんま知らんけどさ。知りたくもないっていうか。

 なんというか、まあ、こういう性格してるからあまり友人はいない。
 でもいいよ? ひとりって言うのも、結構自由で出来ることが多いから。

 負け惜しみじゃないぜ? 本当さ。もう高校生だもん。そんな負け惜しみを言うような有り余ったプライドなんか持ってないって。

 というか、僕はあまりにも普通すぎて、そういうプライドがないんじゃないかな。……知らんけど。

 こういうのもなんだけど、すっごい暇だね! なんというか、ずっと平坦だ。わかるかい? わかってくれると嬉しいんだ。
 僕もやっぱり、人間だから、真っ直ぐ過ぎると飽きてきちゃんだ。 

 そういうもんだろ? 人間って。そんなもんだから、真っ直ぐな人ほどどこかで過ちを犯しちまうんだ。

 不良少年の犯罪? ……あれは、もう、ああいうもんだろ。諦めて。
 って、そうじゃない! そうじゃないよ……。

 まあ、なんて言うんだ? 話のまとめ方がよくわかんないな。
 まあいいや。最後に一言だけ言ってこの場は終わろう。

 嗚呼、勝負敗れて冬来たり。